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連載コラム
瀧山の「なっとらん受験産業」
…まともな受験教育への提言

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連載コラム 瀧山の「なっとらん受験産業」…まともな受験教育への提言

第18回

失敗した塾総集編その2《経営者編》


塾は第一次産業でも、第二次産業でも、第三次産業でもない。要するにこの世に無くてもいいのである。なぜ出来たのか。ハッキリしている。公教育のだらしなささが今日の塾を生んだのである。公教育では生徒の学力アップに何ら効果的な手を打てないのが現実である。大分県で起こった教員採用に手心を権力をもった者が己の利益のためにだけにやってのけた腐りきった事件である。しかし大分県だけだろうか。私が現役の頃から、教頭になるのに何百万円かかるとか、校長になるにはもっとかかるとかの噂はよく聞いた。おそらくどの県でも叩けばもっと出てくるだろう。不正で採用された教師が全国にもっといると親が疑っても当然である。
一方塾はこのなさけない公教育の敵失で発生したゴキブリのようなもので、自らその存在価値と教育理念から生まれたものではない。いわば、棚ぼた産業であり、隙間産業でしかないのである。しかし私は隙間産業でもよしとしている。すきま産業にはそれなりの約束事がある。私の塾ジャーナルのコラムで何回もこの公教育に勝つチャンスは何回もあったと説いてきた。それは:1.授業内容(確実に学力アップする教科書の商品化)2.その商品化したものを生徒にプレゼンする教師の授業力 3.プロとしての人間としての魅力ある教師の教育。この3点に集約される。広義的には商品とは、教材と講師力をいう。 
そもそも塾をやろうとした連中は子供が好きで、学校の勉強についていけない、落ちこぼれの子供達を救ってやろうなんて、義侠心を持ってやった人はほとんどいないと言っていいだろう。学生の時に塾でアルバイトをし、卒業してそのまま塾経営に入った輩、あのバブルの時に、塾でもやって、儲けようといって始めた輩達である。もともと塾経営でもやろうという輩は、社会性が無いのである。社会と対決して乗り越えていこうとする志は無いのである。自分よりも下の子供とはしゃべれるが大人とはしゃべれないのである。(子供とは会話が出来る塾講師)ファミレスと同じで、自前で講師を雇うノウハウもなく、また講師を教育し、管理する能力もない人がフランチャイズ方式に乗った守銭奴の連中がほとんどであった。まあ金儲けはいいだろう。しかし恐れ多くも教育産業である。倫理観、哲学感はなくても、またよう作らんやろうけど、せめてどんな塾にするのかぐらいはなかったらあかんのと違う。もちろんまともな塾はある。私がこの目で見て、塾のコンセプトを生徒の目線で授業を展開し、売りの商品をかなり高いレベルで生徒に提供している塾もある。しかし、悲しいかな、このようなまともな塾は生徒が集まっていない、儲けていないのである。もちろん、経営に欠陥があるのは否めないのだが、授業はまともである。経営が下手なだけである。少なくとも、偽物の商品を売り、偽物の講師を安く売って儲けてる塾よりは、塾人マインド、塾人スピリット、塾人プライドがある。
こんな塾経営者なら塾はつぶれる!
1.どんな塾にするんやという見識・知識・動機・理念・目標・計画性がない 
2.制度・ルール・システムを作る気がない  
3.人間的魅力が無い・・・人望・信頼・尊敬がない  
4.学力アップの商品を開発してない、またその気も無い・・・塾の生命線は商品である。「うちはチラシや広告を打たなくても、生徒は集まる」といってた優良塾が90年代にバタバタと閉鎖に追い込まれた。使ってた商品が古くなって役に立たなくなったのである。その指導が商品として魅力を失えば、誰も買わなくなるということだ。商品を常に改良改善し、新商品の開発をしなければならない。古い役に立たなくなった商品を棄てる勇気を持つことだ。  
5.宣伝・広告だけに金を使っている(塾業界 DMの意味 ダメでもともと) 
6.人材育成力がない・・・多くの塾長は教師が大事といいながら、ほとんどの塾は教師の研修に情熱と金をつぎ込んでいない。頑張れだけ連呼する能無し 
7.組織を動かしていく仕組みを勉強していない・・・リーダーは構想力、幹部・スタッフがシステム設計力  
8.講師調達力がない・・・個別指導が相変わらず人気がある。個別指導最大の大手の塾がベネッセに身売り。この背景は、講師調達が困難になってきたのではないかと推察。教室展開→講師不足→講師の質の低下→指導力の低下→悪い評判→身売り。そうそう良質の講師は募集してもいないのが現実である。私の全国講演で見てきた地方の講師陣は未完成であるが、潜在的にいいものを持ってる講師は結構いるのである。問題は彼らを教育する指導者、マニュアルがないことである。自前のプロパーの講師を鍛えることだ。外部のプロにアウトソーシングすることも。
9.未来志向が無い・・・脱講師も最大の差別化戦略である。良質の講師確保は学校(公立学校)、塾でも困難な状況である。つまり、講師に依存しない塾作り、指導システムを考えなければならない。eラーニング、ブロードバンドのonラインである。日本の塾はこの分野は立ち遅れているし、すでに失敗していることもよく耳にする。失敗した最大の要因は、授業内容である。生徒を馬鹿にしたような低レベルの授業内容にさらに追い討ちをかけた消費期限の切れた能力の無い講師で儲けようとする経営者の方針の無い方針が原因である。
10.コンプライアンスに留意していない・・・成功した塾には特に大事なのはブランドリスクに注意が必要。職員の犯罪、不祥事、生徒への暴力、セクハラ、パワハラ等思わぬところで塾の信頼、信用がダウンして最悪倒産に追い込まれることもありうるのである。情報流出、個人情報の流出は社会的に厳しい追及を受ける。
 その他つぶれる理由
1.ケチる塾長・・・儲かってるのに給料を上げない  
2.やたらと実力以上に教室展開をする  
3.塾長・幹部が自ら授業しない・・・現場から遠のいて、講師がどうなっているのかほったらかしの状態 
4.見栄・体裁にこだわり直接教育に金を使わないで浪費  
5.資本政策が無知。資金繰りで行き詰る  
6.うまい新規事業に迂闊に乗る  
7.誇大広告・・・合格者の水増し  
8.数字の管理に杜撰 
9.根拠無く自信過剰の権力にしがみつく経営者  
10.経営ごっこに走って経営指標で遊ぶ経営者