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連載コラム
「全国の塾長、塾講師にむけて
 これだけは言っておきたいこと」

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連載コラム 「全国の塾長、塾講師に向けてこれだけは言っておきたいこと」

第10回


競争こそ生徒を伸ばす。再度詰め込み教育の大事さ。

最近、政府の教育再生会議をめぐって、野党の一部から、「大学入試をなくせ」とか「テストのための知識暗記や、詰め込み教育の受験競争自体問題である」という意見がある。私はそうは思わない。連載2で詰め込み教育の大事さを説いた、再度解りやすく説明しよう。全ての教科の基本的基礎知識は理屈なしに覚えることである。掛け算も覚えないで、数学もくそもないのである。漢字、平仮名が出来なければ日本文が読めないのである。基本的な英単語が出来なければ、前に進まないのである。小学校、中学校の段階でこの基本的基礎知識を詰め込んでいないのである。高校ではもう遅いのである。生徒は詰め込んでほしいのである。問題は何を詰め込むかである。教える側がおもいきって詰め込んでいないし、解りやすく詰め込む工夫をしていない。言い換えれば手を抜いているのである。私は英語を教えているが、英語の出来ない生徒は、この詰め込みがないのと、本人の怠けである。なにも教育行政の欠陥であると仰々しくいう問題ではない。勉強の出来る子は一生懸命にやっているのである。勉強の出来ない子は一生懸命にやっていないのである。ただそれだけである。

先日朝日新聞にも紹介している、遠山真学塾を主宰している小笠先生の書いた「教えてみよう算数」は障害を持つ子供たちの為の算数を教える指導法の解説本です。対象の生徒はダウン症や自閉症、学習障害を持つ子供たちです。先生はこの子供たちに「わかる算数」を工夫して、粘り強く教え、発達障害の子供たちが通常学級の中にいる意味が増すと説いている。まさしく、「出来る子」ではなく「わかる子」を目指している。連載1で述べたが、一人一人に合う「わかる教科書」の自主編成である。私の言う連載4の「教科書の商品化」である。小笠先生は「わかる」ことにこだわっている。わからす工夫はなんぼでもある。この先生の本を読むとヒントは何ぼでもある。自分で「わかる授業」が思いつかなければ、「真似よ」といいたい。

ある高校三年生のAさんに会った。この女生徒は一学期の段階でクラス最下位である。私が会って話しをしてみると、基礎力がないことがわかった。とにかく大学受験を考えないで、一学期は受験科目の基礎を徹底的に勉強するように基礎の内容と勉強の仕方を指示した。成績が伸びだしたのは2学期の後半になってからだ。真面目に、こつこつと手を抜かないでやりぬいた。そして、自分と競争したのである。結果、この春県立大学に合格したのである。粘り勝ちである。真面目勝ちである。

この女学生はこんなことを言っている「県立大学に合格したことはもちろん嬉しいけど、失敗ばかりしてきた自分でもやり通したことが嬉しい」と。涙の勝利である。

どうやら議員さんや教育エリートさんは言葉が先行しているようだ。競争というと悪いイメージがあるが、そうではない。子供たちにルールを守らせ、正々堂々と戦わせることによって、じぶんの長所、欠点を自ら見つけさすことである。競争はだめだというなら、じゃあどうして将来を保証するのか言いたい。正義?の言葉だけが先行しているのである。失敗することで、くやしさ、劣等感、しんどさ、情けなさを体験するのである。まさしく挫折を経験するのである。挫折の経験をしたことのない人間に人の悲しさがわかるのか。挫折も教育である。そしてそれを支えるのが教師であり、親であり、我々大人と違うのか。
だから、中学入試に失敗したAさんが這い上がったのである。

全国の学校、塾長、塾講師にこれだけは言っておきたい。
瀧山敏郎の話にならん20ヶ条「劣敗の必然性」

  1. 目標、理念がない。「どんな学校、塾にするんや」。特に中堅以下の私立学校は公立学校の下請け会社になっている。欧米は      プライベイトというだけで名門である。
  2. ルールがない。トップに指導力がないから教師のやりたい放題。業務命令は憲法だ。正しいか、間違っているかではない。学校・塾で働く3ヶ条1.その職場を正しく変える力を持て 2.その変える力がないなら黙って聞け 3.辞める
  3. 協力、強調がない。私立学校、塾は人事の交流がないため同じ船のっているという意識がないと沈んでしまう。公立は人事の異動があるため人心一新ができるが、私立はない。しかし危機に直面すると、一致団結する強さが私立にはある。
  4. 不平、不満、愚痴を言う前に何ぼでもすることがあるやろ。条件闘争、賃金闘争しかしない。生徒の条件闘争をしたことあるのか。
  5. 塾・学校は何を売ってるんや。解ってない。抽象的教育を売ってるんではない。
  6. 仏さんでは改革できない。自分のための人気取りをするな。
  7.  「共存共栄」アホちゃうか。「強存強栄」や。強いものが必ず勝つわけは   い。勝ったから強くなったのである。実は弱かった。
  8.  能力と肩書きがまるで違う。有名国立、私立大学出身を前面に出し、自己主張をし、何の工夫もない授業。悪いのは生徒だといってはばからない教師。 
  9.  負けは内的要因。外的要因ではない。責任はわれにあり。
  10. 一人は皆のため、皆は一人のためがない。
  11. 勉強しない教師はされ。Teacher’s manualに頼っている教師が多い。
  12. 下手な授業、営業が多すぎる。スキルを磨け。
  13. 礼節がない。教育に携わっている人ほど「社会性、社交性」がない。学校の常識は社会の非常識。
  14. 挨拶も言えない奴は去れ。生徒には挨拶を強要するが教師がしない。
  15. 生徒が減れば自分にも跳ね返る。どの面さげて金もらう。特に、私立学校の教員は生徒は勝手に集まると思っている。公立全入時代が来るぞ!
  16. ぬるま湯集団・相互不信集団・不満集団。自分も悪い。
  17. 感性の鈍い奴は通用せん。塾・学校はサービス産業、人間関連業。
  18. その組織の発展はその組織の長の器量を超えて発展しない。ミスマッチのトップ・校長が多い。教育畑出身の校長の時代じゃない。
  19. 制度、システムがない。問題によってその時その時バラバラ。学校ほどシステム、デジタル管理がない。
  20. 生徒を大事にしていない。叱ることも、正すこともしない。授業はゼロ、管理能力デロ。


(株式会社ルックデータ出版発行「塾ジャーナル」掲載)